『根子岳が「花の百名山」じゃなくなっちゃう?』を開催しました
2014年6月12日
   6月12日(木)に菅平高原国際リゾートセンターにて、「地域学習講座・真田の自然を学ぶ」の一環として
『根子岳が「花の百名山」じゃなくなっちゃう?〜菅平高原の高山植物に忍び寄る危機とその対策について〜』を、
上田市真田産業観光課・真田中央公民館・筑波大学菅平高原実験センターが共催し、当センターの田中健太准教授が講師を務めました。
遠方を含む自然愛好家の方や、地域の自然管理に携わる方など、55名の参加がありました。
  根子岳では明治以降、山頂付近まで放牧が行われていたために麓から山頂まで草原が続く「日本のダボス」と呼ばれる独特の景観が形成され、
そこに多くの絶滅危惧植物が暮らしています。しかし戦後の放牧地縮小によってササが蔓延し樹林化が進み、多くの植物の棲み場所が減りました。
すでに消失した植物もあります。その背景として、縄文自体以降、日本全国の少なからぬ面積を占めていた草原が、自然撹乱と人為撹乱の減少によって遷移が進み、
有史以来最も狭い面積にまで縮小していることや、それが日本の生物多様性の大ききな危機になっていることが紹介されました。
今後の対策として、ササ刈りなどの取組について会場で活発に意見が交換されました。
  今年の秋に計画されている実際のササ刈り活動に向けて、上田市や環境省との協議が進んでいます。
会場の様子
講演する田中健太准教授
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