信州森フェス2017が開催されました
2017年6月24-25日
6月24-25日にかけて、信州森フェス2017が菅平高原プチホテル・ゾンタック別館フォーレス館にて開催され、2日間の来場者は1100人弱となりました。筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所も協力機関として、ゲスト講演者のセッティング、教員による講演や対談、学生ボランティアなどとして関わりました。
平尾章助教による講演では、「菅平高原の草花と花の蜜を利用する生き物」と題して、自身の研究である訪花昆虫や蜜酵母の話だけでなく、最終氷期〜縄文時代の遺跡から現在までの菅平周辺の歴史の話など普段聞きなれない・見慣れない内容に聴衆は興味深々でした。
津田吉晃准教授は、林千晶氏(株式会社 飛騨の森でクマは踊る 代表取締役社長)、森口明子氏(株式会社 飛騨の森でクマは踊る FabCafe Hida 女将)との対談を行ないました。ここでは第三セクターとして飛騨の森でクマは踊る(通称ヒダクマ)を立ち上げた背景やヒダクマが取り組んでいる飛騨の組木の伝統技術、地元木材からデザイン、建築、AI、IoTなどの最新テクノロジーとの融合について、「飛騨の森、100年先のために今できること」を話し合いました。質疑では菅平、須坂周辺で活躍されている木こり、木工デザイナー、スノーボードデザイナーらと今後のコラボレーションなど将来展開もありそうな話となりました。
さらに2015年11月に菅平で開催した第1回山岳科学学位プログラム学術集会のシンポジウムにもおいで頂いた望月将悟氏(静岡市消防局・山岳救助隊)にもお話頂きました。筑波大学山岳科学センター井川演習林がある南アルプスの麓、静岡県井川で山、森に囲まれて育った幼少時代のお話、山岳救助隊としての山の安全などに関するお話に加えて、富山湾から駿河湾までアルプス沿いに走り抜けるトランスジャパンアルプスレース(TJAR)での体験談もお話頂きました(昨年はアルプス縦走4日間23時間で記録更新をして、現在4連覇中)。随所に山、森に纏わるエピソードなどの話で聴衆は魅了されました。TJAR完走者や、その場で望月氏を知った聴衆からの質疑も盛り上がりました。
山岳科学センターでは、今後も地域の活動に協力してまいります。また、様々な地域で活動する方々とのつながりを通して、新たな山業創成の可能性を探り、地域社会創生に貢献していきたいと考えております。
平尾章助教による講演の様子
林千晶氏(左)、森口明子氏(中)、津田吉晃准教授(右)の対談の様子
望月将悟氏(右)と津田吉晃准教授
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