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5th Dresden Meeting on Insect Phylogenyにて9名が発表

2011年9月23-25日

2011年9月23日から25日、ドイツ・ドレスデンにて 5th Dresden Meeting on Insect Phylogenyが開催されました。Dresden Meeting on Insect PhylogenyはSenckenberg Natural History Collections DresdenのK.D.Klass博士とUniversity of Copenhagen・Natural History Museum of DenmarkのN.P.Kristensen博士によって主催され、ドイツ・ドレスデンにて 2003 年から隔年開催されている昆虫系統学に焦点を当てた国際会議です。世界中から、昆虫系統学の分野で活躍する比較形態学者、分子生物学者たちが200名集まり、無翅昆虫類から完全変態類までの多種多様な昆虫たちの系統進化に関する最新の研究発表が行われ、活発な議論が交わされました。 従来のDresden Meetingは招待講演のみのプログラム構成でしたが、今回は主催者であるKlass博士の計らいにより特別に比較発生学セッションが設けられ、昆虫比較発生学研究室の町田龍一郎教授と学生5名が口頭発表を、以前町田研究室に在籍していた内舩俊樹博士、内舩芳江博士と、学生1名がポスター発表を行いました。

会議1日目の比較発生学セッションで行われた学生の口頭発表は以下の通りになります。
  • Fukui, M. and R. Machida
     Embryological features of Protura
  • Tomizuka, S. and R. Machida
     Embryonic development of a springtail, Tomocerus cuspidatus B?rner (Hexapoda: Collembola, Arthropleona, Tomoceridae), with special reference to entognathy formation
  • Sekiya, K. and R. Machida
     Embryonic development of a japygid, Occasjapyx japonicus (Enderlein) (Hexapoda: Diplura, Dicellurata)
  • Mashimo, Y. and R. Machida
     Egg structure and embryonic development of Zoraptera
  • Shimizu, S. and R. Machida
     Embryological features of Dermaptera
  • セッションの最後には、町田龍一郎教授が近年明らかになった発生学知見を総括した招待講演「Recent advances in hexapod comparative embryology and their evidence for phylogenetic reconstruction」を提供し、セッション全体に関するディスカッションが行われました。

    会議2日目のポスター発表では3名がポスター発表を行いました。
  • Fujita, M. and R. Machida
     Postembryonic development of Eucorydia yasumatsui Asahina (Blattodea: Polyphagidae)
  • Uchifune, Y., T. Uchifune and R. Machida
     Egg structures of the primitive phasmatodean Timematidea (Insecta: Phasmatodea)
  • Uchifune, T and R. Machida
     Egg structures and embryological features suggest a closer affinity between Grylloblattodea and Mantophasmatodea (Insecta: Polyneoptera)
  • 会議は、3日間で口頭発表44題(うち招待講演約30題)とポスター発表29題という濃密な内容で、非常に充実かつ刺激的な時間となりました。会議の間は毎晩遅くまで研究者たちの間で多くの討議がなされました。会議内容の総括としては、完全変態類の高次系統に関してはコンセンサスが得られてきているようでしたが、無翅昆虫類や多新翅類内の高次系統はまだまだコンセンサスからは遠く、より盛んな研究が望まれるところです。多くの討議がなされた本会議は、さらなる研究の発展、2 年後の再会を期して、大成功のうちに閉会となりました。

    帰国後、主催者であるKlass博士から町田研究室の発表に対して多くの称賛を頂き、また会議に出席した研究者の方々からも多くの反響を頂いたとの連絡を受けました。今回のような形態学の本場であるドイツで我々比較発生学研究室のための晴れ舞台を用意して頂いたことは非常に光栄なことですし、その晴れ舞台で無事に成功を収めることができたことは我々としても非常に嬉しく思います。


    福井眞生子研究員による口頭発表


    学生によるポスター発表


    町田教授による招待講演




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