筑波大学井川演習林視察
2013年12月16-17日
菅平教職員5名、学生2名で井川演習林を視察しました。今回の視察の目的は、井川演習林のフィールドを生かした共同研究を推進し、筑波大学のフィールド施設間の連携を図ることです。
井川演習林は、標高900m〜2400mに位置し1700haの面積があります。演習林の中央谷部に河川(東河内川)が流れ、大部分が急峻な斜面になっており、いたるところで斜面崩壊が起きている地形です。そのため、斜面崩壊のメカニズムや砂防対策、それらが生態系や生物に及ぼす影響を研究する上で最も適した環境といえます。
視察では、井川演習林の教員・研究員の専門である水文・砂防学、地形学と、菅平教員の専門である生態学を融合し、斜面崩壊と生物多様性に関する共同研究の計画について話し合われました。また、演習林内を視察し、現在実施されている皆伐実験区やいくつかの崩壊地を観察しました。
皆伐区は皆伐後約2年が経過し、これから植生が発達する段階にあると予想されます。また皆伐によって、地表面の凍結融解や土砂移動の頻度が変化するとも予測されています。そうした凍結融解や土砂移動の変化と植生の関係を解明するなど、いくつかの具体的な研究の構想が立ち上がり、極めて有意義な視察となりました。
井川演習林の皆伐区
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